食のこと、住まいのこと、これまで当たり前と思っていたことを改めて考えてみると、僕らの身の回りには実におかしなことが山ほどある。その背景には大抵、一部の強欲でケチで偏狭な視野の持ち主たちが(雇用を作る!とか耳障りのいいことを言いながら)私欲を貪り、多くの人々の幸福や可能性を奪っていることに気づく。
僕も貧乏だったから囲いたくなる気持ちはなんとなくわかる。しかし、考えれば考えるほど、知れば知るほど、それが浅はかで薄っぺらい考えであることが分かる。囲い込み、独占しようとする者のところには人も幸せも集まらない。手放し、共有することこそ、皆で幸せになるための第一歩だ。
一人一人の人間はたくさんの可能性に満ちていて、本来は何だってできるのだ。高度な分業化と工業化がもたらした生活にドップリと浸かりすぎて「できない」と思わされているだけだ。本来、人間は皆、この映画で言うところの「百姓」であり、そうやって命を繋いできた。生きる主体は僕ら自身であり、企業や国家では決してない。
僕も「百姓」同士が繋がり、主体的に命を繋いでいく未来を思い描き、夢見ている。この映画はそんな僕らに確かな希望を与えてくれる。
絶対におすすめ。9日までフォーラム山形で上映していますので是非ご覧ください。
コメント